銀賞、殺しておじさん! \ハイ!/
今週のお題「表彰状」
小学生の時、いろんな作品を生み出しませんでしたか?
絵画、習字、謎モニュメント、朝顔などなど...
その中には教師の手によって勝手にどこぞへ応募され、賞を貰って帰ってくるものや音沙汰なく帰ってくるものもありました。
競争社会、死。
さて僕も小学生のころに何度か表彰状を貰ったことがあります。
一番心に残っているものを紹介させてください。
「お母さんの絵を描きましょう。」
図工の時間である。
よくある話です。
お母さんがいつもしてくれる事を描いて感謝を伝えようというもの。
みなさんもやりましたよね?田舎だけ?
僕は山頂の集落に住んでいたのでどこに行くにも親の車に乗せられていました。
僕はそれを描こう!と思って筆をとりました。
母は運転が苦手だったのでいつも飛び出しそうな人やはみ出て歩いてるババアに驚いたり、怒りながら運転していました。
そこでその真剣さを表現するためにちょっと怒っているような表情の母を描きました。
なかなかいい出来だったと思います。
ここで困るのは作品のタイトルです。
僕が巨匠なら「睡蓮」とか「ゲルニカ」とか「夜警」みたいな感じでズバっと「運転」と名付けたいものですが、
そこは小学生。
カスの小坊が描いた絵です。
無難に「ホニャラララのお母さん」といったようなタイトルにしようかなと考えました。
しかし表彰状が欲しい僕は頭を捻ります。
「タイトルを5・7・5にすると素敵では?」
と、カスのツイッター投稿みたいな事を考えます。
あれなんなんだ。読みにくいから改行するな。
このひらめきは川柳で賞を取ったことからくる驕りでした。
ふたつを足してどうするんだ。
飛び出しやはみ出しを恐るお母さん。
少し怒ったような表情の絵。
生み出されたタイトルは
どけババア
ひかれたいのか
よけてくれ
クソアンドクソ。最悪だ。
暴言を吐くな。
どけとよけてで同じ事を言ってる。
意味のない5文字。
当時の僕にアンサー下の句するなら
「バカガキがイキるな」
自由律俳句を返します。
当然のように先生にやり直させられ、
タイトルは
「運転をするお母さん」に落ち着きました。
トホホ
ひと月ほど経って帰ってきたその絵は銀賞をひっさげていました。
最初のタイトルなら金賞だったに違いない。